診療科・部門紹介

泌尿器科

泌尿器科は、尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道、ペニスや精巣(睾丸)などの病気を扱う科です。尿が出にくい、排尿時に痛む、尿道から膿が出る、残尿感がある、尿が近い、尿がもれる、側腹部が痛む、血尿(尿潜血)、など、泌尿器科的症状全般の診療を行います。ESWLなどの結石治療、ED(勃起障害)の治療、放射線療法、温熱療法などはおこなっておりません。

診療方針・特色

前立腺癌が疑われる場合
PSA(前立腺特異抗原)の数値が高く前立腺癌が疑われる場合、前立腺癌の唯一の確定診断法である前立腺生検が必要で、通常2泊3日の入院で行います。

泌尿器科
前立腺肥大症の治療
前立腺肥大症は、前立腺が加齢で大きくなることにより、内部を通過する尿道を狭くして多彩な排尿症状が出ます。薬物療法で効果が不十分な場合は、治療効果の確実性と体の負担の少なさから、内視鏡手術(電気メス)をおすすめしております。経尿道的前立腺切除術(TUR‐P)は、尿道から入れた内視鏡で見ながら尿道を圧迫している前立腺を電気メスで少しずつ削って尿の通り道を広げる手術です。大量出血や水中毒などの危険な合併症を回避するために手術を1時間以内に終わらせる必要があるため、通常は前立腺容積が50ccから80cc以上では開腹手術が選択されます。ただし、前立腺肥大症と診断された場合にも癌が隠れている可能性が約1割あります。もし癌が隠れていた場合に開腹手術を行えば、あとで前立腺癌の全摘手術ができなくなり、完治させるチャンスがなくなります。当科では手術のスピードアップによって250cc前後までは内視鏡で手術可能となっております。250cc以上の場合は内視鏡が届かないため、開腹手術を選択します。手術の翌日から食事と離床が可能で、術後1週間から11日で退院になります。内視鏡手術中の止血困難や視野不良などで途中から開腹手術に切替えた方は、これまでの4000回以上の執刀経験で数名です。
前立腺癌に対する前立腺全摘除術
前立腺癌の患者様は、75歳以下で癌の転移が無く、他に大きな病気がなければ、根治性が高い(完治する可能性がある)全摘手術をおすすめしております。また、悪性度が非常に高く(グリソンスコア8~10)、放射線治療やホルモン療法の効果が不良であると予測される場合は75歳以上でも手術を検討いたします。ヘソの下を縦に切開して転移の可能性がある骨盤内リンパ節を取り除き、前立腺を精嚢と一緒に摘出したあと、膀胱と尿道を溶ける糸で縫合してつなぎます。これまで600件以上執刀しており、前立腺の一番奥の部分(尖部)まで完全に取りきることで高い完治率を達成しております。前立腺肥大症の内視鏡手術(TUR-P)後でも手術は可能ですが、放射線治療後は高度な癒着により不可能です。多くの大規模病院で4時間から7時間かけておこなわれる手術ですが、当科では平均1時間で終了し、輸血率は1%です。出血量が少なく短時間で終わるため体力的な負担が軽く、手術の翌日から食事が可能となります。通常は術後10日から2週間で退院です。また、必要に応じてホルモン療法や化学療法(抗癌剤)を行います。やせている患者様は、ロボット支援手術と同じ切開の長さで手術が可能です。放射線療法や温熱療法などを希望される方は同門である千葉大関連病院に紹介いたします。
前立腺の位置 前立腺手術2 前立腺手術3 前立腺手術4

膀胱癌の治療
膀胱癌は、表在性のもの(浅い癌)は経尿道的膀胱腫瘍切除術と呼ばれる内視鏡手術で内側から癌を削り取ります。表面だけで広い面積に癌がある場合(上皮内癌)は抗癌剤やBCGの膀胱内注入を通院でおこないます。膀胱の深いところまで進行した浸潤癌(深い癌)に対しては膀胱全摘除術を行います。同時におこなう尿路変更手術は、通常小腸の一部を利用して腹部に排尿用の出口を作り、採尿パックを貼る回腸導管造設術を選択します。自力排尿の希望が強い方には、小腸で新たに膀胱を作成して尿道につなげる新膀胱造設術を検討します。なるべく短時間で負担の少ない手術を心がけておりますが、通常8時間から12時間以上かかる術式ですので、当科でも通常4時間から5時間かかります。できる限りヘソより下の切開だけですむように手術をおこなっております。

日帰り包茎手術
真性包茎、仮性包茎に対しては、日帰りで局所麻酔による環状切除術を行います。

泌尿器科医師

濱野 聡

■泌尿器科部長
■一般泌尿器科、前立腺、腎臓、膀胱
■医学博士、日本泌尿器科学会認定泌尿器科医、日本泌尿器科学会泌尿器科専門医
平成04年/名古屋市立大学医学部卒 千葉大 泌尿器科
平成05年/国立千葉病院、国保佐倉病院、国保旭中央病院 泌尿器科、千葉大医学部大学院
平成10年/国保旭中央病院泌尿器科医長
平成14年/千葉大学泌尿器科助教
平成16年/当院就職